「HEAT20ってなに?」
「各グレードの基準は?」
「Ua値やNEB、EBってなに?」
と聞いたことはあるけどわからない単語や聞いたことのない単語が多く、住宅性能の数値を理解するのは難しいことだと思っている方がほとんどでしょう。
そこで、今回はHEAT20とは何かを解説していきます。本記事でHEAT20について理解し、あなたがこれから建てる住宅をより快適な環境にしましょう。
また、当メディアでは、岡山でおすすめの住宅会社について紹介しています。あわせてご覧ください。
HEAT20とは?岡山県での基準を解説
HEAT20とは『一般社団法人 20年先を見据えた日本の高断熱住宅研究会』の略称であり、全国を8地域に区分しそれぞれの気候に最適な推奨基準断熱性能の数値を定めています。
国の定めている省エネ基準値よりも厳しい基準となっており、より断熱性能の良さが求められた基準になります。G1・G2・G3のグレードに分けられており、グレードの中でもG3がより高い断熱性能であることを意味しています。
ここでは、岡山県でのそれぞれのグレードを解説していきます。
G1
HEAT20が定める基準の中でG1は一番断熱性能が低いグレードになります。
それぞれ、岡山県でG1の基準を満たすための各指標の基準数値を紹介します。
項目 | 基準 | |
---|---|---|
NEB | 暖房機最低室温 | おおよそ10℃を下回らない |
15℃未満の割合 | 15%程度 | |
EB | 平成28年基準からの削減率 | 約45%削減 |
全館連続暖房時の暖房負荷増減率 | 約15%増加 | |
Ua値 | 外皮性能水準別外皮平均熱貫流率UA>[W/(m2・K)] | 0.48~056 |
上記の基準値を満たすことでG1グレードを取得できます。
G2
G2はHEAT20が定める基準の中で真ん中のグレードの断熱性能になります。
それぞれ岡山県でG2の基準を満たすための各指標の基準数値を紹介します。
項目 | 基準 | |
---|---|---|
NEB | 暖房機最低室温 | おおよそ13℃を下回らない |
EB | 平成28年基準からの削減率 | 約60%削減 |
全館連続暖房時の暖房負荷増減率 | 約60%削減 | |
Ua値 | 外皮性能水準別外皮平均熱貫流率UA>[W/(m2・K)] | 0.34~0.46 |
上記の基準値を満たすことでG2グレードを取得できます。
G3
G3はHEAT20が定める基準の中で最上位グレードの断熱性能になります。
それぞれ岡山県でG3の基準を満たすための各指標の基準数値を紹介します。
項目 | 基準 | |
---|---|---|
NEB | 暖房機最低室温 | 約15℃を下回らない |
EB | 平成28年基準からの削減率 | 約80%削減 |
全館連続暖房時の暖房負荷増減率 | 約55%削減 | |
Ua値 | 外皮性能水準別外皮平均熱貫流率UA>[W/(m2・K)] | 0.23~0.26 |
上記の基準値を満たすことでG3グレードを取得できます。
HEAT20を理解するための用語
上記で解説してきた中で難しい単語をピックアップして紹介していきます。わからない単語があった方は一度見てみてください。
Ua値
Ua値とは、断熱性能を表す指標のことです。
計算式は次のようになります
「Ua値(外皮平均熱貫流率) = 熱損失量(w/k) ÷ 外皮面積(㎡)」
Ua値が低ければ低いほど熱が逃げにくいとわかります。Ua値が低いほど断熱性能は高いと理解しておきましょう。
地域区分
地域区分とは「エネルギーの使用の合理化に関する法律」において、全国の気候条件に応じた8つに区分され、適合する地域区分に応じて、分類されている分類のことを指します。
岡山は地域区分5と6の地域があります。
詳しく地域区分の分類を見たい方は国土交通省の発表している地域区分表を参照してください。
住宅シナリオにおける室温(NEB)
NEBとは、『暖房期最低室温』のことであり、冬場など暖房を入れる時期の最低室温を表しています。
G1~G3までそれぞれの最低室温が定められており、室温によりグレードが分けられています。
また『15℃未満の割合』の項目は、住宅内部で15℃未満となる時間・面積が住宅全体のどれくらいあるのかを、グレードごとに定めています。
住宅シナリオにおける省エネルギー(EB)
EBとは、省エネルギー基準の住宅がどのくらいエネルギー削減が見込めるのかを「平成28年基準からの暖房負荷削減率」として示したものになります。
全館連続暖房は、室温を確実に維持できる一方で、初期費用と運用コストが高価なため、資金面を考慮した計画が必要です。
判断基準として、「全館連続暖房時の暖房負荷増減率」を定めています。増加してしまっている場合は導入しないことも検討する必要があります。
岡山でHEAT20を意識した住宅を建てるには?
岡山でHEAT20を意識した断熱性能に優れた住宅をたてるために、判断基準として以下を考慮して住宅会社を探してみましょう。
- HEAT20に関する知識があるかどうか確認する
- 住宅性能の数値を確認する
- 3社以上の住宅会社を比較検討する
また、判断するのが難しい方は当メディアで、HEAT20を考慮した住宅を建てられる住宅会社を紹介しています。あわせてご確認ください。
まとめ
ここまでHEAT20について紹介してきました。
今回紹介してきた内容をまとめると、HEAT20が定めるグレードは3種類あり、下のランクからG1、G2、G3と分けられていました。
各グレードを満たすためにはさまざまな基準値を満たす必要があり、断熱性能を可視化するために使用されています。また、HEAT20を意識し高い断熱性能の住宅を建てたいと考えている方は一度住宅会社にHEAT20について問い合わせてみてください。
本記事が少しでもあなたの助力になれば幸いです。