「注文住宅を建てたらどんなメンテナンスが必要なの?」
「注文住宅は建てたいけ、その後のメンテナンスはなるべく楽にしたい!」
注文住宅を建てたい方で、家を建てた後のメンテナンスが気になっている方もいるでしょう。家は建てたら終わりではなく、定期的にメンテナンスする必要があります。
メンテナンスを怠ると、想定よりも家の劣化が早まってしまったり、余計な費用が発生したりします。そこで今回は理想のマイホームを長く守るためにかかる注文住宅メンテナンスの費用とポイントについて紹介します。大切な家に長く住み続けるためにも、本記事を参考にしてみてください。
注文住宅のメンテナンスとは
注文住宅は、自分たちの理想を形にした大切な家。長く快適に住み続けるためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。
メンテナンスには、大きく分けて『予防』と『修繕』の2つの目的があります。
予防は、故障や劣化を未然に防ぐためのメンテナンスです。定期的な点検や清掃で、異常がないか確認します。修繕は、すでに発生した故障や劣化を修復するためのメンテナンスです。塗装の塗り替えや設備の交換などがこれに該当します。
注文住宅は、構造や設備、使用する材料などによって、必要なメンテナンス時期や費用が異なります。定期的な点検は、専門業者に依頼するのがおすすめです。業者によってサービス内容や費用が異なるので、複数の業者を比較して選ぶと良いでしょう。
セルフメンテナンスも可能です。簡単な清掃や点検であれば、自分で行うことで費用を抑えられます。
注文住宅のメンテナンスの重要性
注文住宅のメンテナンスの重要性について、下記3点を解説します。
それぞれ解説していきます。ぜひ参考にしてみてください。
長持するマイホームへの投資
注文住宅は建てた瞬間から劣化が始まり、年月とともに様々な問題が発生します。定期的なメンテナンスは、これらの問題を未然に防ぎ、住まいの寿命を延ばすための重要な投資です。
定期的なメンテナンスは、住まいの状態を良好に保ち、資産価値を維持します。将来、売却や賃貸を考える場合、メンテナンスが行き届いている家は査定額が高くなる可能性があります。
他にも、メンテナンスによって、住まいの機能や性能を維持できます。快適な住環境を維持することで、健康的な生活を送れます。小さな問題を放置すると、大きな問題に発展し、高額な修繕費用が必要になる可能性があります。定期的なメンテナンスによって、小さな問題を早期発見・早期解決することで、修繕費を抑えましょう。
安心安全な暮らしを守る
定期的なメンテナンスは、単に見た目を美しく保つだけでなく、住まいの安全性・耐久性を高め、安心安全な暮らしを守るために重要です。
建物の構造体である柱や梁は、劣化すると建物の倒壊などの重大な事故につながる可能性があります。定期的な点検でシロアリ被害や腐食などがないかチェックし、必要があれば補修しましょう。
キッチンや浴室などの設備も、定期的な清掃と点検によって水漏れなどのトラブルを防げます。他にも火災報知器や消火器などの設備点検、耐震診断や清掃・換気など、こまめな点検や清掃によって安全安心な暮らしを守りましょう。
快適で理想的な状態を維持する
定期的なメンテナンスは、住まいの機能や性能を維持し、快適で理想的な状態を保つための重要な役割を果たします。外壁の塗装塗り替えは雨漏りを防ぎ、設備の点検は故障を未然に防ぐことが可能です。
壁紙や床材などの内装材は、経年劣化によって色あせや傷みが発生するので、定期のメンテナンスによって理想的な空間を維持できます。
断熱材や窓などの性能は、時間の経過とともに低下します。定期的なメンテナンスによって、省エネ効果を維持しましょう。
注文住宅のメンテナンス時期と項目・費用
注文住宅のメンテナンス時期と項目・費用について解説します。
それぞれ紹介していきます。ぜひ参考にしてみてください。
築5年頃のメンテナンス項目と費用
注文住宅は、定期的なメンテナンスによって長持ちさせられます。築5年頃は、比較的軽微なメンテナンスで済むことが多い時期です。
主なメンテナンス項目と費用は下記です。
場所 | 内容 | 費用 |
---|---|---|
屋根 | 点検、棟板金修理、漆喰補修 | 5万円~20万円 |
雨樋 | 清掃、詰まり除去、破損修理 | 5万円~10万円 |
排水管 | 洗浄、高圧洗浄、詰まり除去 | 5万円~10万円 |
換気扇 | 清掃、フィルター交換 | 1万円~5万円 |
給湯器 | 点検、部品交換 | 1万円~5万円 |
シロアリ対策 | 調査、駆除 | 10万円~20万円 |
費用は、建物の大きさや使用材料、業者によって異なります。複数の業者から見積もりを取り、比較検討することをおすすめします。
その他、下記の点にも注意が必要です。
- 床や壁の傷や汚れ: 補修、塗装
- 水回りの水漏れ: パッキン交換、修理
- 設備の故障: 修理、交換
築5年頃は、比較的軽微なメンテナンスで済むことが多いですが、放置すると大きな問題に発展する可能性もあります。
築10年頃のメンテナンス項目と費用
築10年頃は、外壁や屋根などの塗装、設備の交換など、比較的大きなメンテナンスが必要になる時期です。
主なメンテナンス項目と費用は下記です。
場所 | 内容 | 費用 |
---|---|---|
外壁 | 塗装 シーリング打ち替え | 50万円~100万円 20万円~50万円 |
屋根 | 塗装 棟板金修理、漆喰補修 | 30万円~80万円 10万円~30万円 |
雨樋 | 交換 | 10万円~30万円 |
排水管 | 高圧洗浄、詰まり除去 | 10万円~20万円 |
換気扇 | 交換 | 3万円~10万円 |
給湯器 | 交換 | 20万円~30万円 |
キッチン | 交換 | 50万円~100万円 |
浴室 | 交換 | 100万円~200万円 |
トイレ | 交換 | 20万円~50万円 |
費用は、建物の大きさや使用材料、業者によって異なります。複数の業者から見積もりを取り、比較検討することをおすすめします。
その他、下記の点にも注意が必要です。
- 床や壁の傷や汚れ: 張り替え、塗装
- 水回りの水漏れ: パッキン交換、修理
- 設備の故障: 修理、交換
定期的な点検は、専門業者への依頼をおすすめします。業者によってサービス内容や費用が異なるため、複数の業者を比較検討して選びましょう。
築10年頃は、大きなメンテナンスが必要になる時期です。費用を抑えるために、セルフメンテナンスできる箇所は自分で行いましょう。
築20年頃のメンテナンス項目と費用
築20年頃は、外壁や屋根の塗装、設備の交換など、築10年頃に加えて、内装や構造体に関わるメンテナンスが必要になる時期です。
主なメンテナンス項目と費用は下記です。
場所 | 内容 | 費用 |
---|---|---|
外壁 | 塗装 シーリング打ち替え | 80万円~150万円 30万円~80万円 |
屋根 | 塗装 葺き替え | 50万円~100万円 100万円~200万円 |
雨樋 | 交換 | 20万円~50万円 |
排水管 | 交換 | 20万円~50万円 |
換気扇 | 交換 | 5万円~15万円 |
給湯器 | 交換 | 30万円~50万円 |
キッチン | 交換 | 80万円~150万円 |
浴室 | 交換 | 150万円~300万円 |
トイレ | 交換 | 30万円~80万円 |
内装 | 壁紙・床材の張替え | 50万円~100万円 |
構造体 | 柱・梁の補修 | 50万円~100万円 |
シロアリ対策 | 調査、駆除 | 20万円~50万円 |
外構 | フェンス、門扉の交換 | 50万円~100万円 |
太字は特に気をつけた方が良い部分です。
費用は、建物の大きさや使用材料、業者によって異なります。複数の業者から見積もりを取り、比較検討することをおすすめします。
築30年頃のメンテナンス項目と費用
築30年頃は、外壁や屋根の大規模な修繕、設備の交換など、多額の費用がかかる可能性があります。
主なメンテナンス項目と費用は下記です。
場所 | 内容 | 費用 |
---|---|---|
外壁 | 塗装 サイディング張り替え | 100万円~200万円 150万円~300万 |
屋根 | 葺き替え | 200万円~400万円 |
雨樋 | 交換 | 30万円~80万円 |
排水管 | 交換 | 30万円~80万円 |
換気扇 | 交換 | 10万円~20万円 |
給湯器 | 交換 | 40万円~80万円 |
キッチン | 交換 | 100万円~200万円 |
浴室 | 交換 | 200万円~400万円 |
トイレ | 交換 | 50万円~100万円 |
内装 | 壁紙・床材の張替え | 100万円~200万円 |
構造体 | 柱・梁の補修・交換 | 100万円~200万円 |
設備 | 電気配線、水道管の交換 | 100万円~200万円 |
シロアリ対策 | 調査、駆除 | 30万円~80万円 |
外構 | フェンス、門扉の交換 | 100万円~200万円 |
太字は特に気をつけた方が良い部分です。
築30年頃は、住宅全体に様々な劣化が現れる可能性があります。定期的なメンテナンスで、理想のマイホームを長く守りましょう。
メンテナンス費を抑えるポイント
ここではメンテナンス費を抑えるポイントを紹介します。
どれも大切なポイントです。ぜひ参考にしてみてください。
注文住宅会社のアフターサービスを利用する
注文住宅のメンテナンス費用を抑えるためには、注文住宅会社のアフターサービスを利用するのが効果的です。
注文住宅会社のアフターサービスであれば、割引や優待を受けられる場合があります。専門知識を持つスタッフによる安心のサービスが受けられたり、自社製品の保証が受けられることもあります。
そのためアフターサービスを利用する前に保証期間や対象となる項目をチェックし、費用や対応エリアに関しても見積もりを取って比較検討しましょう。
補助金を活用する
注文住宅のメンテナンス費用を抑えるためには、国や自治体などが提供する補助金を活用する方法があります。
主な補助金の種類は下記です。
- 省エネ改修: 住宅の省エネ性能を高める改修工事に対して補助金を支給します。
- 耐震改修: 地震に対する耐震性を向上させる改修工事に対して補助金を支給します。
- バリアフリー改修: 高齢者や障がい者の方が住みやすいように改修工事に対して補助金を支給します。
補助金を利用する場合は、申請方法も合わせて把握しておきましょう。補助金に関する情報は、各自治体のホームページなどで確認できます。
家づくりの段階で耐久年数の長い素材を選ぶ
注文住宅のメンテナンス費用を抑えるためには、家づくりの段階で耐久年数の長い素材を選ぶことが重要です。
外壁、屋根、内装、設備などは、使用する素材によって耐久年数が変わります。素材を選ぶ際は、耐久性やメンテナンス性、コストのバランスを見ながら検討しましょう。
耐久年数の長い素材を選ぶことで、将来のメンテナンス費用を大幅に削減できます。ただし、素材選びは、耐久性だけでなく、デザインや機能性なども考慮する必要があるため専門家のアドバイスを受けながら、理想のマイホームを実現しましょう。
まとめ
今回は注文住宅のメンテナンスについて紹介しました。理想の家が建てられても長く安心して暮らせなければ家づくりに後悔が残ってしまいます。家を建てた後のメンテナンスまで視野に入れて注文住宅を建てましょう。
そして、家づくりで大切なことは、注文住宅会社をいくつか比較して決めることです。しっかり検討することで、より納得して家づくりができます。そしていくつかの注文住宅会社を比較する際に、ぜひおすすめの3社も含めて考えてみてください。
本記事があなたのお役に立てる事を願っております。